全国4000人を超えるシェア型書店「棚主」の多様な経験を集めるー「本のある場所研究会」メルマガ#3
こんにちは。本のある場所研究会です。気がつけば3月も後半、時が経つのは早いものです。
メールマガジン第3号をお届けします。シェア型書店調査を中心とした研究会の活動に力を貸してくださる方を募集しています。ご興味を持ってくださった方はぜひご連絡ください。
目次:
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「第1回シェア型書店・棚主会議」イベントレポート
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全国4000人を超えるシェア型書店「棚主」さんへのアンケート調査を実施します(設問案へのご意見ください)
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全国シェア型書店営業情報
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3月25日イベント 「出版業界の崩壊音の中で出版の未来を語り合う会」仲俣暁生と橘川幸夫の対話 司会・石橋毅史
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PASSAGE由井緑郎さんインタビューnote版を公開
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シェア型書店調査研究に力を貸してくださる方を募集しています
(執筆:鈴木悠平)
「第1回シェア型書店・棚主会議」イベントレポート
2月8日に実施したオンラインイベント「第1回シェア型書店・棚主会議」のレポートをnoteに公開しました。
イベント当日は16名、アーカイブ視聴を含めると26名の方にお申し込みいただき、北は山形、西は下関まで、多様な地域のシェア型書店オーナーさん、棚主さんが集う会となりました。
Slideshareで、当日使用したスライドも公開していますので、ぜひご覧ください。
当日の司会進行スライド
研究会によるシェア型書店調査研究の報告と、棚主さんのさまざまなご経験やお悩み、運営上の課題を整理しつつ、参加者でディスカッションを行いました。
棚主さんの棚紹介スライド
イベント当日は、スライド1枚でご自分の棚を紹介していただく時間を設けました。みなさんに作っていただいたスライドはこちらです。
全国4000人を超えるシェア型書店「棚主」さんへのアンケート調査を実施します(設問へのご意見ください)
昨年実施した、シェア型書店オーナーさん向けのアンケート調査に続いて、全国の棚主さんを対象にしたアンケート調査を実施しようと考えています。
棚主になったきっかけ・動機や、何を目的に棚を借りているか、続けるなかで得られたことや悩みなど、みなさんの多様な経験を集めて、分析・共有できればと思っています。
オーナーさん向けアンケートと同じく、Googleフォームを使って集計する予定です。先日の棚主会議でも以下のスライドで設問の「案」をお見せして、参加者のみなさんにもご意見いただいたのですが、ニュースレター読者のみなさんも、「こんなことが知りたい」「こんな情報を集めてほしい」といったご意見、リクエストがあればぜひお聞かせください。

このtheLetter上でのコメント機能や、研究会のSNS、メールアドレスなど、どこに書き込んでいただいてもけっこうですので、お気軽にご連絡ください!
研究会メールアドレス:BookResearch@equal-mag.jp
4月にはアンケートを開始できればと思っています。公開後は、theLetter、note、Xなどで発信しますので、ぜひシェアや回答にご協力ください。
全国シェア型書店営業情報
引き続き、以下のnoteで全国のシェア型書店情報をまとめています。3月の更新で、109店舗となりました。
3月の更新情報
3月11日に、以下の通り情報更新しました。新規開店が続く一方、移転・閉店・休業されるお店も。
■掲載済み店舗の移転・閉店・休業情報の反映
・PUNTOさんが千葉県から栃木県へ移転。掲載場所を栃木県に移し住所を更新
・枡野書店さん・古本興業さん(東京)が2024年6月に店舗営業終了。店舗情報を一覧から削除
・BOOK AGORAさん(岡山)が2024年10月に店舗営業終了(オンラインストアは営業継続、1年~1年半先に新たな場所での営業を検討しているとのこと)。店舗情報を一覧から削除
・南と華堂さん(東京)がリニューアル準備のため臨時休業。同店の店舗情報下に注釈を追記(2025/4/2リニューアルオープン予定)
■新規に開業情報を得られたシェア型書店の追加
・東京都立川市 狐弾亭さん
・東京都練馬区 ぼっとう&よはくさん
・東京都杉並区 青い小窓さん
・大阪府岸和田市 TOBIRAさん
・兵庫県東灘区 本屋わわわさん
・香川県高松市 BIBLIOさん
・香川県善通寺市 ルコルシブックスさん
「シェア型書店」と検索すると、この研究会noteが検索上位に出てくるようになりました。
先日は石神井のシェア型書店アンドエスさんにご連絡いただき、お店を伺ってきました。近日、インタビュー記事を公開予定です。
研究会のnoteを参考に情報収集し、ご自分に合いそうなシェア型書店を見つけて棚主をはじめられたという方も(noteからの通知で記事を見つけました。ご紹介ありがとうございます)。
地域やお店ごとに運営方法も特徴もさまざまです。noteのリストを参考に、ぜひお近くのお店を訪ねてみてください。新規開店情報は随時受け付けております。いつでもご連絡ください。
研究会メールアドレス:BookResearch@equal-mag.jp
茨城県守谷市、シェア型書店「MEKURI BA メBOOKS(めくりばめぶっくす)」オープンに向けてのクラウドファンディング
3月末まで、目標金額80万円で、あらいさんがシェア型書店新規開店のためのクラウドファンディングに挑戦されています。現在、67万円を超える支援が集まっています。
プロジェクトオーナーのあらいさんは、東京都調布市仙川町のシェア型書店「センイチブックス」さんの棚主さんでもあります。

@MekuriBaMe24
camp-fire.jp/projects/74109… コメント一覧 - シェア型書店で本屋さんを開いて、好きなモノ、コトを繋いだり発信してみませんか? シェア型書店で本屋さんを開いて、好きなモノ、コトを繋いだり発信してみませんか?に寄せられたコメント一覧です camp-fire.jp
棚主を経験した人が、シェア型書店のオーナーとして店舗開業に挑戦する事例は、これまでも何度か耳にしています。みなさんもぜひ応援してください!
Googleマイマップ機能でのシェア型書店マップ
研究会で作成している全国シェア型書店リストは、ひとまずnoteとスプレッドシートで管理していますが、テキストでの一覧とは別に、地域ごとの分布をビジュアライズしたものもつくれたらいいなぁ…と思っていました。思うだけで手つかずだったのですが、実際にマップをつくられた方がおられました!Xでご連絡いただいたので、こちらで紹介させてください。
「Googleマイマップ」というサービスを使われています。
お一人目は、雪村(ありあどね)@ariadne_mazeさん。e-Statの市町村コード順とのことです。

全国のシェア型書店について、私がチマチマまとめているマイマップを共有します。何かのお役に立つようでしたらお使いください。
(このたび、本のある場所研究会さまの情報を参照して追加した店舗もありますので)
シェア型書店マップ: google.com/maps/d/viewer?… シェア型書店マップ - Google My Maps e-Statの市区町村コード順に並べることにしました www.google.com
もうお一人、Yuki hatsugai @hatsugai_yukiさん。シェア型書店に加え、シェア型図書館もマッピングされています。研究会のイベントにもご参加いただきました。

新たに35のシェア書店、シェア図書館を追加しています。
全国に広まって来ている様子が見て取れました。風呂やバーと併設のシェア書店もあるようです、巡ってみたい…
google.com/maps/d/viewer?… シェア型書店マップ - Google My Maps 全国のシェア型書店をマッピングしています。 ここにも書店があるよ、などコメント募集中です! www.google.com
3月25日イベント 「出版業界の崩壊音の中で出版の未来を語り合う会」仲俣暁生と橘川幸夫の対話 司会・石橋毅史
司会は『「本屋」は死なない』『真っ直ぐに本を売る』などの著者として知られる、出版ジャーナリストの石橋毅史さんです。
研究会の鈴木も現地参加予定です。
株式会社イコール設立記念トークライブ「出版業界の崩壊音の中で出版の未来を語り合う会」仲俣暁生と橘川幸夫の対話 司会・石橋毅史
主催 株式会社イコール
共催 スローニュース株式会社
日時 2025年3月25日(火)19時-21時開場は18時。終了後、登壇者のサイン会実施。
会場SHARE LOUNGE 外苑前(地下鉄外苑前1分)https://www.sharelounge.jp/store/2047
参加費 3000円(当日券)、受付でお支払いください。
▼なお、イコール6号(橘川幸夫編集、2025年4月発売予定)1冊進呈と、今回のトークライブのチケットのセットを、クラウドファンディングで4000円で受付ています。https://greenfunding.jp/miraifes/projects/8714/
●メッセージ 近代・戦後を通して発展してきた日本の出版業界が変容しつつあります。全国津々浦々の書店ネットワークが崩れはじめ、Amazonや電子書籍の普及は、旧来の出版文化を揺るがしています。 そうした状況の中で、もっともラジカル(根源的)に書籍の未来を凝視め、軽出版を提言し実践している仲俣暁生と、同じくコミュニティ生成型雑誌「イコール」を創刊し、参加型社会の未来を模索している橘川幸夫との対話を企画しました。司会は元新文化の編集長で出版業界の現状に精通している石橋毅史が担当します。 凡百の出版悲観論とは異質な議論になると思います。既存の出版界に絶望し、それでも出版の可能性を信じている皆様のご参加をお待ちしています。
●登壇者
仲俣暁生(なかまた あきお)
大正大学表現学部表現文化学科教授。 早稲田大学政治経済学部を卒業後、情報誌「シティロード」や「ワイアード」日本版、「本とコンピュータ」などの編集に関わる。ウェブメディア「マガジン航」の編集人であり、出版やメディアに関する多くの記事を執筆。 自主レーベル「破船房」を主宰し、自らの著作や他の作家の作品を「軽出版」として刊行。「軽出版」とは、zineより本格的でありながら、一人出版社ほど大規模でない、即興的でカジュアルな出版形態を指す。。著書には『再起動せよと雑誌はいう』『ポスト・ムラカミの日本文学』『失われた娯楽を求めて』などがあり、最新刊は『橋本治「再読」ノート』。Notehttps://note.com/solar1964
橘川幸夫(きつかわ・ゆきお)
1972年「ロッキング・オン」創刊メンバー、1978年「ポンプ」創刊編集長など、参加型メディアの開発を行ってきた。1983年に参加型調査システムの「気分調査」を開発し、企業コンサルテーションの業務を行い、さまざまな業界に人脈ネットワークを持つ。またオンラインメディアの黎明期からCB-net(パソコン通信)の運営やNIFTY-ServeのFMEDIAのシスオペなどを務める。現在はコミュニティ生成型雑誌『イコール』編集長として新たな出版モデルを探求。著書、講演多数。専門学校、大学などの教員経験も豊富。現在、私塾「深呼吸学部」を運営。Notehttps://note.com/metakit
司会・石橋毅史(いしばし・たけふみ)
出版社勤務を経て、出版業界専門紙「新文化」の記者、編集長を務める。2010年フリーランスの出版ジャーナリストとなる。著書に『「本屋」は死なない』(新潮社)、『口笛を吹きながら本を売る』(晶文社)、『まっ直ぐに本を売る』(苦楽堂)、『本屋な日々 青春篇』(トランスビュー)、『本屋がアジアをつなぐ』(ころから)など。
PASSAGE由井緑郎さんインタビューnote版を公開
本と、お客さんとまっすぐ向き合うために、書店運営のあらゆる「無駄」を取り除く―棚貸し書店システムSOLIDAを展開する由井緑郎さんインタビュー
本記事は、雑誌『イコール』4号に掲載したPASSAGE由井緑郎さんインタビュー記事(執筆:鈴木悠平)を転載したものです。誌面掲載時と記事本文は変わらず、note用に改行位置、太字強調、画像などレイアウトを微修正し、関連情報の補足を加えています。記事冒頭は無料、由井さんのインタビュー部分は有料です。イコール本誌をすでにご購入いただいた方は、紙面で同じ記事を読んでいただけますのでnote版のご購入は不要です(投げ銭は歓迎です)。
シェア型書店調査研究に力を貸してくださる方を募集しています
昨年、ひょんなことから(橘川さんにぶん投げられて)立ち上がった当研究会、全国のシェア型書店情報の収集・公開、アンケート調査、店舗インタビュー、トークイベントなど実施してきましたが、ごくごく少人数の有志でほそぼそと活動しております。
これまでの活動で、オーナーさんや棚主さんはじめ色んな声を聞かせていただき、シェア型書店という業態の魅力、可能性を感じると共に、一言では括れない多様な運営スタイルや、続けていくなかでの悩みや課題も見えてきました。
それぞれの地域、それぞれの方法で、シェア型書店を健やかに運営していけるよう、知恵や工夫を共有知としてまとめ、開いていけたらと考えています。
そのためには、記事やイベントでちょっとずつ情報発信するばかりではなく、プロジェクトチームをつくって、一定の期間と予算で、ある程度集中的に調査を行い、必要とする人が手に取って参照できる「書籍」の形にまとめるのが良いだろうと思うものの、現在の研究会メンバーではなかなか時間も手も足りておらずで…研究会の活動に興味を持ってくだって「一緒にやりたい!」「手伝うよ!」という方がおられましたら、ぜひご連絡くださいませ。企画、ディレクション、調査、執筆、編集、デザインetc. みんなの特技を持ち寄ってワイワイやりながら形を探っていって、ある程度見えてきたらクラウドファンディングなどで支援を募り(ある程度人件費もまかなえるように)、半年〜1年ぐらいのプロジェクトとして成果を形にできたらなぁというイメージでおります。
研究会メールアドレス:BookResearch@equal-mag.jp
以下は、Googleドキュメントにざくざくっと書いただけの、まだまだ「素案」レベルのものなんですが、こんな構成・内容の「シェア型書店本」をつくって届ければみなさんのお役に立てるのではないかとイメージしています(コメント可能な設定にしています。お気軽にご意見書き込みください)。
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メールアドレス BookResearch@equal-mag.jp
(執筆:鈴木悠平)
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